生物多様性の環境を取り戻すために唐船海岸、大塚海岸、坂越湾においてアマモの苗を植苗する活動を行っています。
アマモって?
海に生えている植物を海藻と呼びますが、アマモは、その中でも海草の一種です。
陸上での植物の稲に近い種類で種子や茎分かれで増え、地下茎を伸ばして成長していきます。
その様相から別名「りゅうぐうのおとひめのもとゆいのきりはずし(竜宮の乙姫の元結の切り外し)」と呼ばれ、最も長い植物名として有名です。アマモは和名であり、学名は「Zostera-marina」、英名は、ellgrassです。
「もしおぐさ」と呼ばれることもあるようで、藻塩草と書くとわかりますが塩を採取するのに海藻を集めて利用していたのが由来のようです。
ほかにも、甘藻(アマモ)と呼ばれることがあります、もしチャンスがあれば確認してみてください。アマモの根っこの部分(白色から茶色になっている茎部)を噛んでみると甘みがあります。
間違っても葉っぱや根っこの黒いところはかじらないように、(苦い!?)大変ですよ(笑)
通常、海藻と呼ばれる種類として海草(「うみくさ」とも呼びますね)は、アマモ、スガモ、エビアマモ、コアマモなど花を咲かせて種子で繁殖するものと、ワカメ、アラメ、アオサ、アサクサノリなどの胞子で繁殖する海藻と呼ばれる種類があります。
どうしてアマモなの?
アマモは光合成を行い、酸素を作り出します、また海水や砂泥から吸収した二酸化酸素や窒素、リンなどの栄養を利用し、様々な有機物を作り出します。
これらによって海中や海底をきれいにしてくれます。
砂泥域で地下茎を伸ばして成長するアマモは、波や流れを穏やかにし、濁りを抑える役目も担っています。
「海のゆりかご」と呼ばれる、アマモの藻場は小さな魚などの隠れ場所になったり、魚やイカなどの産卵場所にもなります。
またアマモの表面には藻類なども付着、増殖し、微生物や小さな巻貝・甲殻類の生物が住み着きます。
最近の研究から、ちぎれて海底に沈んだアマモの葉は、二酸化炭素(CO2)を吸収し海底に堆積されることから
「ブルーカーボン」としての役割があるとして、とても注目されています。